異常なし
担当:蜻蛉切 天気:晴
昨日で我らが主の悲願が達されたこともあってか、今日の本丸はいつも以上に安穏としていた。このところ演習続きで軽傷者も多かったので、皆にはよき骨休めとなったことであろう。
修行中の博多藤四郎からは、旅先の博多の地より主へ文が届いたそうである。内容については我らの知るところではないが、主が「見切り発車の割に元気そうで安心した」と笑っておられたので、何ら問題は起こっておらぬものと思われる。
しかしここ数日は、近侍部屋の前を通る度に短刀6振りがそわそわと列を成している様子が見られて微笑ましく、それが見られなくなってしまったことは少々淋しいものである。